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醸造示す6000年前の壺を発掘、イタリアのワイン史書き変わる!?

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 紀元前4000年の銅器時代にイタリアでワイン造りが行われていた可能性を示す陶器を、南フロリダ大学の考古学の調査チームが、シチリア島南西部アグリジェント県の遺跡で発見した。紀元前1300-1000年の青銅器時代に始まったとされてきたイタリアのワインの歴史が書き変わる可能性が出てきた。
 今回の発見は「マイクロケミカル・ジャーナル」に発表された。ギリシャやローマを専門とするダヴィデ・タナシ博士が率いる考古学の調査隊が洞窟で発掘した素焼きの陶器から、ワイン作りの過程で生じる酒石酸や塩化ナトリウムの残留物が見つかった。この陶器はワインの保存に使われていたと見られる。発掘された手つかずの古代の陶器から、ワイン造りを示す残留物が見つかるのは珍しい。調査チームは、ワインが白ワインか赤ワインかを突き止めようとしている。
 イタリア半島のワイン用ブドウ栽培はギリシャから伝わり、エトルリア人が北部で広め、紀元前1300-1000年にワイン造りが始まったと見られてきた。
 地中海最大の島であるシチリアは、古代から様々な文明の十字路だった。アフリカのチュニジアも地中海を経て約220キロと近い。アグリジェントはギリシャ人が築いた町とされ、世界遺産の神殿もあり、考古学的には重要な土地となっている。
 世界的なワイン造りの起源は、コーカサス山脈の南部という説が有力で、ジョージア、アルメニア、トルコなどで紀元前6000年前に始まった可能性があるが、レバノンや中国という説もある。
(C)Davide Tanasi, University of South Florida
モンテ・クロニオ(C)Davide Tanasi, University of South Florida

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