カリフォルニアの山火事、マリブ・コーストAVAに被害

　史上最悪の被害となったカリフォルニ州の山火事で、マリブ・コーストAVAのワイナリーとブドウ畑が被害を被っている。

　今回の山火事は8日に発生し、サクラメントの北のパラダイス地区のキャンプ・ファイア、ロサンゼルス近郊のウールジー、ヒルなどで広がっている。カリフォルニア州森林保護防火局などによると、死者は56人、行方不明者は130人以上に達し、約9000戸の住宅や事業所が消失した。5万2000人が避難した。8万ha以上を焼き、40%しか鎮火していない。トランプ大統領はカリフォルニア州を大規模災害地域に指定した。

　マリブ・コーストAVAはロサンゼルス郡でブドウ栽培が行われている数少ない産地で、2014年にAVAに認められた。ロサンゼルス西部の太平洋海岸線から101号線にかけて広がっている。1万8000haを超す面積があり、50以上のブドウ園がある。

　デカンターによると、マリブ・コースト・ヴィントナーズ・アンド・グレープ・グローワーズ・アライアンスのグレッグ・バーネット会長が40人のメンバーに連絡をとろうとして、少なくとも半数とは連絡が通じた。けが人はいないが、畑とワイナリーすべてが損害を受けているという。ブドウ畑は火事の拡大を食い止める効果があるが、畑や家屋が焼失した農家や杭や灌漑用のホースが燃えた農家もある。