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イタリアで相次ぐワイン不正、不正ブレンドや規定違反のプロセッコ

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 イタリアでワイン不正のニュースが、相次いで報じられている。

 現地報道によると、栽培、瓶詰めを含むワイン生産に関係する少なくとも50企業が、DOCやDOPを名乗る高価なワインに安いブドウをブレンドしていたことが捜査で発覚した。企業名は明らかにされていないが、フリウリのポルデノーネ、ウーディネ、ヴェネトのトレヴィーゾ、ヴェニス、パドヴァ、エミリア・ロマーニャのレッジョ・エミリア、モデナ、ラヴェンナ、トスカーナのフィレンツェ、リヴォルノ、ナポリ、プーリアの数都市などにわたっている

 捜査はワイン生産者だけでなく、不正ワインに格付けを許していた検査官にも及んでいる。ワインの多くは輸出されていたと見られる。

 世界で人気上昇中のプロセッコでも不正が起きた。規定以上の糖分添加と生産過多を行った2軒の生産者のプロセッコ75万リットルを、警察当局が押収した。

 不正を働いた生産者は、名前が公表されていないが、トップ生産者ではない。トレヴィーゾ県のヴァルドビアデーネとレフロントロに拠点を置いている。一次発酵中に、アルコール度を上げるため規定以上の糖分添加を行ったほか、規定収量を上回るプロセッコを生産していた。

 プロセッコの生産者は管理団体に、産地、タイプ、品種、醸造、ラベルなどのテクニカルデータを提出しなければならない。人気上昇中のプロセッコの生産量は、シャンパーニュをはるかに上回り、2018年は約6億本が生産された。輸出需要が高い。

 イタリアでは国民気質も手伝って、規則を厳守する意識はフランスよりも低く、それがワイン不正の起きやすい土壌になっていると思われる。不正ワインは輸出されることが多く、消費者も注意が必要だ。

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