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日本の2020年ワイン輸入量、チリは伸びて欧州・米国は減少

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 日本の2020年ワイン輸入量は、前年比7%減少した。国別ではチリワインが6年連続のトップを守り、ヨーロッパ産や米国産は軒並み落ち込んだ。新型コロナウイルスに伴う外食やイベントの自粛で、おうち飲み向けの手頃なチリが伸びて、レストランやホテル向けが強いワインが減少したと見られる。


 財務省が発表した2020年の品目別貿易統計(通関ベース)によると、瓶詰めしたチリワインの輸入量は4910万リットルで、2019年(4721万リットル)より約4%増加した。


 2位のフランスは4525万リットルで、約4%減少した。3位のイタリア(2836万リットル)、4位のスペイン(1867万リットル)、5位の米国(639万リットル)もいずれも2019年を下回った。


 瓶詰めされたワインの全輸入量は1億6390万リットルで、2019年の1億7629万リットルから約7%減少した。


 チリワインの関税は日本・チリ経済連携協定によって、2019年4月に完全撤廃された。協定発効の2007年から増加傾向にあり、輸入量は13年間で約4.5倍以上に増えた。スーパーマーケットで手頃な価格で手に入れやすい強みを発揮して、家飲みやオンライン飲み会などの自宅消費が増えた2020年に、消費を増やしたと見られる。


 一方、日EU経済連携協定が2019年2月に発効して、ワインの関税が撤廃されたことで、2019年のフランスワインの輸入量は4711万リットルと、前年比12%増加したものの、オントレードが主戦場のため2020年は減少に転じた。


 輸入ワインのうち、チリのシェアは約29%、フランスのシェアは27%で、合わせると5割を超す。日本人が飲むワインの2本に1本はチリかフランスのワインということになる。

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