世界の最新ワインニュースと試飲レポート

MENU

  1. トップ
  2. 記事一覧
  3. サロン2004世界先行でお披露目、ディディエ・デュポン社長が来日

サロン2004世界先行でお披露目、ディディエ・デュポン社長が来日

  • FREE
 シャンパーニュのメゾン、サロンのディディエ・デュポン社長が来日し、39ヴィンテージ目となる2004を1日、世界に先駆けて東京でお披露目した。

 サロンは優れた年に、メニル・シュール・オジェ村のシャルドネを使ってブラン・ド・ブランのみを生産する。2004年は、猛暑で収量が激減した2003年の反動で、収量が増大した。1982年のように豊作となったにもかかわらず、軽快で、フィネスと快活さのあるエレガントなヴィンテージとなり、シャンパーニュはブルゴーニュと違って、質と量が両立することを示した。
 淡い黄緑がかった黄色。白い花、ポーチした洋ナシ、ショウガのキャンディの香り。2002よりおおらかで、横に広がるヴォリューム感がある。アタックは柔らかいが、空気をふくむと、深みが増し、豊かなテクスチュアが際立つ。ほろ苦みを伴うミネラル感は一貫していて、30秒近い余韻まで途切れることがない。


 デュポン社長は「過去2ヴィンテージはハリウッド俳優と比較したが、今回は人間ではなく火山にたとえたい。静かだが、いきなり噴火する。ソルティで、ミネラル感がありまろやかな味わいだ。20年は保つ長期熟成タイプだ。1990年と似ている」と語った。
 2004年は収量を減らすため、7月と8月にグリーン・ハーヴェストを行い、3度にわたって収穫した。生産量は平年で6万本だが、約30%少ない4万本にとどまった。今後のヴィンテージの2006、2007、2008も30%減となり、2004から2008までの4ヴィンテージで平年の2年分しかないという。2008は「過去最高」と見ており、マグナムのみで9000本を詰めた。
 サロンは19軒の専属契約の農家からブドウを購入し、サロンを生産しない年のブドウは姉妹ブランドのドゥラモットに回す。5年前には引退したメニル・シュール・オジェ村のアラン・ロベールの畑を購入し、それはドゥラモットに使っているという。
 サロンとドゥラモットは1989年から、ローラン・ペリエの傘下にあるが、経営状況は良好だという。日本はNo.1市場で全体の25%を占め、米国、英国と続く。デュポン氏は1986年にローラン・ペリエに参画し、97年にサロンの社長になり、サロンを人気ブランドに押し上げた。「日本では個人客に強い需要がある。デュポン社長が日本びいきで、40回以上、来日してプロモーションしているのも人気の一因だろう」と、クルティエの坂口功一氏は語る。


 2004は2002より1万円値上がりして7万円となった。日本航空の国際線ファーストクラスでは、2015年11月からいち早く、サロン2004を供している。サロンの蔵出し価格は200ユーロ台後半。ファーストクラスのシャンパーニュの仕入れ価格は50~70ユーロと見られ、引き合わないが、JALは採算度外視で搭載している。

2016年2月1日 東京・虎ノ門のアンダーズ東京で
シャンパーニュ サロン 2004
95点
希望小売価格: 7万円
輸入元:ラック・コーポレーション

購読申込のご案内はこちら

会員登録(有料)されると会員様だけの記事が購読ができます。
世界の旬なワイン情報が集まっているので情報収集の時間も短縮できます!

Enjoy Wine Report!! 詳しくはこちら

TOP