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ブルゴーニュワイン、2016年の対香港輸出額が最高

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 香港がブルゴーニュワインの重要な市場になりつつある。2016年のブルゴーニュワインの対香港輸出額は4300万ユーロ(51億3000万円)で、過去最高を記録した。
 ブルゴーニュワイン委員会によると、2016年の香港向け輸出額は前年より9%増えて4300万ユーロに達した。2007年から2016年までで8倍に増えた。輸出量は16%増の114万7000本。金額で世界5番目、量で13番目の輸出市場に急成長した。香港は金額で世界6番目のワイン輸入市場だが、フランスワインが輸入量の62%を占める。ブルゴーニュワインは、2016年に香港に輸出されたフランスAOCワインのうち、金額で11%、量で7.6%を占める。
 2016年の種類別にみると、赤とロゼワインが55%、白ワインが44%、クレマン・ド・ブルゴーニュが1%。赤ワインがけん引しており、量で27.2%、金額で10.5%増加した。白ワインは量で5.7%、金額で4.9%の増加。赤ワインは2016年の香港向け輸出額の76%を占める3760万ユーロで、量で見るとレジョナルが42.1%、コート・ド・ニュイとコート・ド・ボーヌのグランクリュが21.8%、ヴィラージュとプルミエクリュが両地区合わせて32.7%を占める。レストランが中心だが、ワイン専門店も強いという。
 ブルゴーニュワイン委員会の統計によると、2011-2015年のブルゴーニュワインの平均生産量は140万ヘクトリットル。内訳は、グランクリュ1%、ヴィラージュとプルミエクリュが48%、レジョナルが51%となっている。種類別では白が62%、赤とロゼが28%、クレマン・ド・ブルゴーニュが10%。1億8000万本が販売され、49%は輸出されている。日本は米国、英国に次いで10%のシェアを占める3番目の輸出市場となっている。
 日本人のブルゴーニュ好きは、フランスではよく知られているが、香港の市場もグランクリュの赤ワインを好む点で似た傾向がある。かつてはボルドー一色だった香港の小売店やレストランも現在は、オーストラリア、ニュージーランドやブルゴーニュをよく目にする。ブルゴーニュの多くはネゴシアンワインだが、オークションやトップレストランのワインメーカーズ・ディナーのために、人気ドメーヌの当主が訪れることも増えている。ブルゴーニュは義理人情に堅く、昔からの顧客を大切にする生産者が多いとはいえ、生産量が減っている昨今、香港の急成長は日本市場にとって悩ましい。

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