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シャンパーニュ、昨年より10日以上早く収穫開始

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 フランス・シャンパーニュ地方では、8月末から一斉に収穫がスタートする。2016年の収穫開始は9月10日だった。2017年の生育はこの10年間の平均より10日ほど早く進み、収穫も10日以上早い。
 シャンパーニュ委員会の26日の発表によると、収穫の解禁が最も早いのはシャンパーニュ地方南東部オーブ県のモンギュー村。3品種ともに8月26日と定められた。モンギューはトロワの西のシャブリに近いコート・デ・バール地区にあり、コート・デ・ブラン地区と同じ白亜質土壌が広がる。ブラン・ド・ブランで有名なジャック・ラセーニュが本拠を置く。
 5つの県があるシャンパーニュ地方全体の葡萄樹の75%が植えられているマルヌ県では、ランスとコート・ド・セザンヌ地区南端のモンジェノストのシャルドネが28日に解禁される。マルヌ川に面した南向き斜面で、成熟の早さで有名なキュミエールでは30日にシャルドネとムニエが解禁される。
 モンギューとモンジェノストは例年、収穫解禁が最も早い。遅くとも9月1週目には各地で収穫が始まりそうだ。シャンパーニュの2017年の収量は、2016年と同じくヘクタール当たり1万800キロ。このうち、ヘクタール当たり500キロはリザーヴワインから取り崩せる。2016年は霜害、ひょう害、雨に伴う病害のため収穫量が少なかった。2017年も4月中旬の霜でコート・デ・バールを筆頭に、各地で収穫減が予想されているが、5月中旬以降の夏の天候に恵まれて、畑の衛生状態はよいという。
 8月中の収穫開始は、2003、2007、2011、2013と並んで、過去の歴史の中で最も早い5つのヴィンテージの1つとなる。20年前の収穫は9月後半が普通だったが、温暖化により、ブドウの生育が早いため、収穫は前倒しになっている。反面、春の霜害のリスクも高まっている。糖度が上がるため、ヴィンテージを仕込む年も増えている。かつてはヴィンテージを仕込む年が珍しかったが、今は仕込まない年の方が少ない。メゾンで最も広い自社畑を誇るモエ・エ・シャンドンのドン・ペリニヨンは、2002年以降、2007年を除いて2009年まで連続して生産されている。
1日から収穫予定のルイ・ロデレールのヴェルテュのシャルドネ(25日撮影)@LouisRoederer_
アイ、キュミエール、マレイユのブドウをチェックするルイ・ロデレールのスタッフ@LouisRoederer_
CIVCの発表資料
CIVCの発表資料
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