世界の最新ワインニュースと試飲レポート

MENU

  1. トップ
  2. 記事一覧
  3. アシャヴァル・フェレール、キメラの垂直試飲

アシャヴァル・フェレール、キメラの垂直試飲

  • FREE
 アルゼンチンでマルベックの代表的な生産者アシャヴァル・フェレールの販売責任者マルチェロ・ヴィクトリア氏が来日し、「キメラ」の垂直試飲会を行った。

 キメラは理想や夢という意味を持つ。マルベック単一品種で、畑の違いによるテロワールを表現するという基本コンセプトの中で、これだけはボルドー品種をブレンドしている。2011、2008、2006、2002、2001年を試飲した。11年はマルベック38%、カベルネ・フラン26%、メルロー23%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%、プティ・ヴェルド3%。01、02年はマルベック、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルローのブレンドだった。

 「シェフが良い素材で調理するように、最良のものをブレンドする。収穫前に畑を見て回って、ブレンドのイメージを高めて、ブドウを食べて決める。一次発酵が終わって、マロラクティック発酵の前にブレンドする。我々は標高の高い畑で、樹齢の高い自根のブドウ樹から複雑性を引き出し、収量をできるだけ低く抑えている。凝縮感はセラーでなく畑で得ている」

 ヴィンテージによりブレンド比率が異なり01年はカベルネ・ソーヴィニヨンが最も多い44%。熟成したメドックを思わせる、やや冷涼だった08年は引き締まった優雅さがある。06年は最高の品質という11年と同じく凝縮感にあふれている。

 マルベックは本場フランスよりもアルゼンチンで成功している。標高が高い畑に植えると、紫外線が強いため、果皮が厚くなる一方で柔らかいタンニンが得られる。アシャヴァル・フレールはフィロキセラに侵されていない自根の樹を使っているのも特色だ。

 「1500メートル以上の高地のメンドーサは山の雪解け水を利用するための水路を張り巡らせている。これによって、土壌の湿度が保たれ、フィロキセラに侵されずにすんでいる。フィロキセラは砂地と湿度を嫌う。土壌は火山性だが、水路がないところではフィロキセラが発生しているから間違いない」

 問い合わせはジェロボーム。

購読申込のご案内はこちら

会員登録(有料)されると会員様だけの記事が購読ができます。
世界の旬なワイン情報が集まっているので情報収集の時間も短縮できます!

Enjoy Wine Report!! 詳しくはこちら

TOP