伝説的なハイツ・ワイン・セラーズが実業家へ売却

　ナパヴァレーの高名な単一畑マーサズ・ヴィンヤードとベラ・オークス・ヴィンヤードで知られるハイツ・ワイン・セラーズが、アーカサンサスの億万長者の実業家ゲイロン・M・ローレンスJrに買収された。
　ハイツ・セラーズは1961年にジョー・ハイツが設立したナパヴァレーの老舗。ジョーはガロ、ボーリューで、カリフォルニアワインの祖アンドレ・チェリチェフの下で働いた経歴のある伝説的なワインメーカー。オークヴィルからカベルネ・ソーヴィニヨン100%で造るマーサズ・ヴィンヤードは最も早くに畑名表示をしたワインの1つ。ベラ・オークス・ヴィンヤードやトレイルサイド・ヴィンヤードでも有名。熟成させてリリースするカベルネ・ソーヴィニヨンで知られる。ラザフォードのワイナリー周辺を含む445haの畑を所有する。現在は息子のデヴィッドがワインメーカーを務め、娘キャスリーンがCEOを務める。
　ローレンスは、テネシー・バンク＆トラストのディレクターでローレンス・グループの主要な投資家。イリノイ、ミズーリ、アーカンサスなどに農園も所有している。「ナパヴァレーに来るのが楽しみで、ワイン産業に敬意を抱いてきた。我々一族は卓越した家族ビジネスを取得する機会に恵まれた。ワイナリーの明るい将来に興奮している」との共同声明を発表した。CEOのキャスリーンは「別の家族に伝説を譲る適切な時期」として、農業に関与しているローレンス家の継承を歓迎するコメントを出した。
　ジャクソン・ファミリー・ワインズを経て、ジョセフ・フェルプスのプレジデントを務めたロバート・ボイドがハイツ・セラーズのCEOに着任する。