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メドックのクリュ・ブルジョワ、2016の公式セレクション発表

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 ボルドー・メドックのクリュ・ブルジョワ連盟が、2016ヴィンテージの公式セレクションを発表した。

 2010年に再出発して9回目。高品質な2016ヴィンテージから270シャトーが選ばれた。アペラシオン別では、メドックから123シャトー、オーメドックから89シャトー、サンテステフから18シャトー、リストラック・メドックから15シャトー、ムーリス・アン・メドックから12シャトー、マルゴーから9シャトー、ポイヤックから4シャトー。

 クリュ・ブルジョワの認証手続きは、ワインを外部のプロテイスターがブラインドで試飲し、商品化される前に独立した組織が評価する。選ばれたシャトーの3300万本に「クリュ・ブルジョワ」を認証するステッカーが貼られて、世界で販売される。これはメドックの全生産量の32%を占める。

 2020年からは2018ヴィンテージを手始めに、クリュ・ブルジョワ、クリュ・ブルジョワ・シュペリウール、クリュ・ブルジョワ・エクセプショネルの3つのカテゴリーからなる格付けに移行する。等級がないと、販売促進効果が希薄なため、認証から格付けに移行する。

 クリュ・ブルジョワは、メドックの1855年格付けに対抗して、ボルドー商工会議所とジロンド農業会議所が1932年に444シャトーを選んだのが始まり。法的な根拠がなかったため、クリュ・ブルジョワ組合が、公式な格付けに向けて運動し、2003年に省令(アレテ)が出て、490候補者の中から247シャトーがクリュ・ブルジョワ、クリュ・ブルジョワ・シュペリウール、クリュ・ブルジョワ・エクセプショネルの3段階に格付けされた。

 しかし、格付けからもれたシャトーが不満を抱き、審査の不公平性を訴える訴訟を起こして、ボルドー行政控訴院は2007年にアレテは無効という判決を下した。その後、クリュ・ブルジョワ組合の組合員がクリュ・ブルジョワ連盟を結成。クリュ・ブルジョワを「格付け」ではなく、等級のない「認証」とすることで、2009年にデクレ(政令)が出された。2008ヴィンテージを対象に、2010年から現在の方式に変わった。

 ただ、認証だけではクリュ・ブルジョワのブランド性がわかりにくいため、評価を確立しているシャトーには魅力がなかった。このため、クリュ・エクセプショナルだったフェラン・セギュールやポタンサックは脱退し、ソシアンド・マレやグロリアのような高品質シャトーは、クリュ・ブルジョワに参加していない。アピール力を強化するため、等級をつける新たな格付けに移行する方針が組合員の総会で賛同を得た。2018年1月に制度変更を認める政令が出されている。

 ボルドーの格付けはかつては、存在するだけでブランド性とプロモーション効果があったが、現在は状況が変わっている。世界各地から、安価で優れたボルドータイプのワインが登場する中では、クリュ・ブルジョワのシールを貼るだけではPR力にも限界がある。スーパーマーケットの棚には、各国のワインコンペティションのゴールドメダルのシールを貼ったボトルがあふれている。有名評論家の得点を記したカプセルや肩掛けも登場している。ワインがコモディティ化する中で、等級を明示した格付けや評論家の得点、コンペティションのメダルが、選択の基準としてより重要なツールになっている。

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