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トランプ大統領、フランスワインの関税と貿易不均衡を批判

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 世界の貿易相手国に噛み付いてきたトランプ大統領が、今度は世界に輸出されているフランスワインを槍玉に挙げた。関税や輸入量の違いをツイッターで非難した。

 トランプ大統領は13日にツイッターで、「フランスは優れたワインを生産しているが、米国もそうだ。問題は米国産ワインをフランスに売るのをフランスが困難にし、大きな関税を課していることだ。米国はフランスワインを売りやすくして、極めて小さな関税しか課していない。公平ではない。変えなければならない」と発言した。

 トランプ大統領が10日、第一次大戦終結100年の記念式典でパリを訪れた際に、マクロン大統領は式典でナショナリズムを批判し、トランプ大統領はマクロン大統領の提唱した「欧州軍」創設をツイッターで批判するなど、両者の関係は悪化している。

 お酒を飲まないトランプ大統領が指摘するように、米国はフランスワインの最大の輸入市場だが、フランスで米国産ワインはそれほどポピュラーではない。フランス人はそもそも自国の地元産ワインばかり飲む傾向にあり、イタリアやスペイン産ワインですら、一般のワインショップで見つけるのは難しい。カリフォルニアを中心とする米国の生産者は、フランスワインをお手本にワインを造り、愛好家もフランスが最終地点なのだから、米国の輸入超過は簡単に解決できない。

 ワイン・インスティテュートによると、EUの750mlのワインに対する関税は0.11-0.29ドルなのに対し、米国の関税はスティルワインが0.05ドル、スパークリングワインが0.14ドルとなっている。確かに、違いはあるが、それほど大きな差とも言えない。シャトー・ラトゥールのフレデリック・アンジェラは「公平ではないと言えるほどか」とツイッターで疑問を呈している。

 ブルームバーグによると、EUの2017年のワイン輸出額は250億ドルで、このうち米国は32%を占めてトップの座にある。これに対して、EUのワイン輸入額のうち米国ワインが占める比率は16%にすぎない。フランスのワイン輸出額は103億ドルで、EU全体の41%を占めている。イタリアが27%、スペインが13%でこれに続く。

 フランスはEUの加盟国であり、米国がフランスだけを批判しても、フランスワインと米国ワインの貿易不均衡の問題は、解決しない。米国ワインの9割以上はカリフォルニアワインが占めている。

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