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ルーロのアリゴテに再びKO

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 2月のブルゴーニュ訪問で、希望がかなわかった唯一のドメーヌがルーロだ。

 瓶詰めで忙しいと言われたが、それはすべてのドメーヌに共通する話。2011、2012、2013と収穫量が減っているので、初めての訪問者は受け入れたくなかったのかもしれない。不徳のいたすところ。次回は……と思いつつ、放置していた2010のアリゴテを開けてみた。1、2年前の発売時にも飲んだ。

 ルーロでは最も安いキュヴェ。価格は2500円程度だった。それでも、ジャン・マルク・ルーロのビジョンは明快に表現されている。なめらかな口当たり、透明な果実、重層的な果実。何よりもバランスがいい。これを薄いと思う人は、ブルゴーニュのシャルドネの真髄にはたどりつけない。

 ステンレスタンクで醸されたこの白ワインには、ルーロの美点が美しく表現されている。透き通るようなミネラル感だ。宙に浮かんだようなこの微妙さは簡単に表わせるものではない。1週間近くかけて飲んでいるのだが、全く衰える気配がない。奥からほのかにユズやハーブの香りが顔をのぞかせる。コント・ラフォンともコシュ・デリとも違う、ルーロだけの屹立した世界がそびえている。

 0・77ヘクタールから少量生産。前回の印象よりはるかによくなっている。APヴィレーヌやルロワほどのすごみはないが、ルーロ流の美しき表現になっていた。

(2014年3月 自宅で)
ドメーヌ・ルーロ ブルゴーニュ・アリゴテ 2010
月に一度は飲みたい度:89点
購入:都内のショップ 2500円

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