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ボルドー・ポイヤックのシャトー・ランシュ・バージュのセラーが、最新技術を装備した超モダンなスタイルに生まれ変わった。収穫したブドウの受け入れ場所が緻密で、重力を利用してポンプを使わずにあらゆる醸造作業ができる。2020ヴィンテージから使われている。スーパーセカンドとして評価の高いシャトーの品質はますます高まりそうだ。
収穫したブドウは394平方メートルのレセプションホールに届くと、畑、手作業に続く3度目の選別が振動式テーブルで行われる。ブドウはポンプを使わずに、7hlの小さなヴァットでヴァットルームに移動される。区画や品種などのトレーサビリティーは確保されている。調査で90区画から200区画に細分化した畑に対応する正確な醸造が可能になった。
ヴァットルームは3269平方メートル。80基の小型ステンレス製発酵タンクは、二重スキン構造で、個別に温度管理が可能。畑の区画内のマッピングに合わせて、果汁を穏やかに移送して、穏やかにポンプオーバーができる。100hlのエレベーターに搭載できるタンクが6基あり、地下のバレル・セラーへの移動が可能なグラヴィティーフロー・システムを実現した。
ヴァットルームは紫外線防止効果のあるガラスを使用し、金属メッシュの保護スクリーンも設置されているため、夏でもエアコンを使わずに涼しさを保てる。将来は屋根にソーラーパネルを設置し、エネルギーを自給する。
地下の樽貯蔵庫は、2つのヴィンテージを並べて熟成させられ空間があり、余裕を持って最適な熟成期間を確保できる。樽から樽へのラッキングはポンプを使わずに行える。
今回のプロジェクトは2009年に立ち上がり、2017年から工事が進められてきた。ルーブル美術館のピラミッド建築に関わった中国系米国人の建築家が設計した。
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