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有能なソムリエが現場感覚でプロモーション
トップソムリエの井黒卓さんが、有能なフリーランスのソムリエを集めて、ワイナリーのプロモーションやレストランのコンサルタントなどのプログラムを提供するプラットフォーム「東京ソムリエギルド」を設立する。
井黒さんは2020年に全日本最優秀ソムリエコンクールで優勝。3つ星フレンチ「ロオジエ」(東京・銀座)のシェフソムリエ/ワインディレクターを務めて、今年から東京都内で飲食店(桃仙閣、一平飯店、明寂、白寧、寛心)、ワイン卸の会社を経営するグループのワインディレクターに就任した。
ギルドは多彩なプログラムを計画している。わかりやすい例が日本市場でブランド構築を目指すワイナリーのサポートだ。影響力と評価の高いソムリエがマスタークラス、試飲会、ランチ会、情報のデジタル発信などを行う。インポーターとのマッチング、ブランド・アンバサダー就任など戦略的な活動にも踏み込む。
PR代理店と違うのは、現場でワインを扱うソムリエがワイナリーの価値が理解されて、広がるブランド作りを継続的にサポートすること。代理店が過去のキャンペーン事例に基づいて、ソムリエ、レストランやメディアを活用するのでなく、日本市場で長期的に成長できるような自律的なプログラムを設計する。
井黒さんがギルドの構想を抱いた出発点は、サービスの現場で人手不足を感じたこと。日本のソムリエは高い技術を持ちながら、世界と比べて学び、つながり、活躍の機会が限定されている。「枠にとらわれずにアクティブなソムリエが成長し続けられる場を創りたい」と考えた。
「学び」「つながり」「活躍」が3本柱
「学び」(エデュケーション)、「つながり」(コミュニティ)、「活躍」(オポチュニティ)という3つの柱がある。
「学び」は生産国や専門領域別のマスタークラス、ソムリエのキャリア・ビジネス講座、サービスやコンサルティングなどの実践トレーニングを構想している。「つながり」はテイスティング会や研究会を実施し、国内外の生産者との交流機会を設けること。「活躍」はホテル、インポーター、メディアなどの企業との連携、海外研修の派遣、イベントやアンバサダー活動などのプロモーション活動を考えている。
ワイナリーのブランド構築はそれらの要素を有機的に組み合わせるプログラムだ。ギルドはソムリエの力でシナジーを生み出すプラットフォームを構築する。「世界と日本をつないでソムリエが輝き続ける場を創造する」という将来像を描いている。
弁護士業界の法律事務所に近い仕組みで、個人事業主ソムリエの専門家集団を組織化する。レストランの従業員になるのではなく、フリーランスで活躍するソムリエはここ5年ほどで増えている。井黒さん自身もロオジエでは業務委託の契約を結び、コンサルティング、セミナー、YouTubeでの発信、産地ツアーの監修など多方面で活躍してきた。ただ、個人では限界がある。成功しているソムリエはひと握りだ。
井黒さんは「ソムリエの、ソムリエによる、ソムリエのためのコミュニティ」とギルドを表現する。20人程度のボード・メンバーを集めて会社を設立するところから始める。
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