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ラ・ミッションとオー・ブリオン、優雅な2017と古典的な2025プリムール

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 ボルドーの2025年は従来の常識ではかれない矛盾に満ちたヴィンテージだった。過去最高クラスの暑さと干ばつに見舞われて収量が減少したが、8月下旬の雨の影響を受けて、控えめなアルコール度と力強さを併せ持つワインが生まれた。pHは低くて酸度は高くフレッシュ感があふれている一方で、タンニンの含有量が高くて凝縮度は強い。古典的なプロポーションを有するワインが生まれた。


2025は低収量でIPTは100オーバー
2025のトップを行く白ワイン


 シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオンとシャトー・オー・ブリオンも例外ではない。小粒の実をつけて収量は27hl/haと極めて低いものの、フェノールの熟度は高く赤ワインのIPT(タンニン総量の指標)は100を超えた。過剰を避ける抽出でバランスを保ち、タンニンは抑制されている。


 白ワインは素晴らしい。収穫の開始は8月14日で2番目に早かった。ジャン・フィリップ・デルマスは「収穫はもっと早くてもよかった。バカンスから早く帰ってきてきめた。2003年から学んだ。酸を優先して、セミヨンをソーヴィニヨン・ブランより先に摘んだ。ソーヴィニヨン・ブランはアルコール度より酸度を優先した」と語った。


 オー・ブリオンとラ・ミッション・オー・ブリオンを50%ずつブレンドしたセカンド「ラ・クラルテ・ド・オー・ブリオン 2025」(La Clarté de Haut-Brion 2025)はセミヨン76.5%とソーヴィニヨン・ブラン23.5%。レモンオイル、洋ナシ、カモミール、果実味はふくよかで濃厚だが、フレッシュな酸味によって調和が保たれている。果実味は甘やかで丸みがある。クリーミーな余韻が続く。93点。


 「シャトー・オー・ブリオン・ブラン 2025」(Chateau Haut-Brion Blanc 2025)はソーヴィニヨン・ブラン53%とセミヨン47%。フローラルでレモンコンフィ、柑橘の皮、洋ナシのコンポート、フェンネル、デリケートで程よい重さとふくよかさがある。繊細で生き生きしたフィニッシュは長い。96点。


 「シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオン 2025」(Chateau La Mission Haut-Brion Blanc 2025)はセミヨン64.5%、ソーヴィニヨン・ブラン35.5%。白い花、レモンコンフィ、ジャスミン、濃厚なエキス、セミヨンが多く、オー・ブリオンより重厚感があり、構造がしっかりしている。明るい酸味、エキゾチックな魅力があり、フレッシュな余韻が長い。2025年でトップクラスの白ワインの1つ。97点。


 「シャトー・ラ・シャペル・ド・ラ・ミッション・オー・ブリオン 2025」(Chateau La Chapelle de la Mission Haut-Brion 2025)はカベルネ・ソーヴィニヨン52.6%、メルロー28.3%、カベルネ・フラン18%、プティ・ヴェルド1.1%。ブラックベリー、カシス、ミント、しなやかなタンニン、鮮やかなタンニン、しっかりした骨格。力強い。92点。


 「ル・クラレンス・ド・オー・ブリオン 2025」(Le Clarence de Haut-Brion 2025)はメルロー66.5%、カベルネ・ソーヴィニヨン28.3%、カベルネ・フラン5.2%。メルローの比率が高くなめらかで優美。ダークチェリー、プラム、カシス、しなやかなタンニン、濃厚でしっかりした構造。輪郭がはっきりしていて表現力に富んでいる。94点。


 「シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオン 2025」(Chateau La Mission Haut-Brion 2025)はメルロー58.3%、カベルネ・ソーヴィニヨン38.3%、カベルネ・フラン3.4%。8月28日から収穫を始め、収量は23hl/haと低い。フローラルでスモーキー、シルキーなタンニン、繊細な酸味、豊かなテクスチャー。ダークチェリー、ワイルドベリー、スミレ、ち密で、黒煙の香るフィニッシュ。96点。


 「シャトー・オー・ブリオン 2025」(Chateau Haut-Brion 2025)はIPTが100を超えて力強い。凝縮した果実味と強烈なタンニン、ダークチェリー、リコリス、鉛筆の削りかす、黒煙、芳醇で深みがあり、重層的。しっかりした骨格、生き生きした余韻に向けて長く続く。ラ・ミッションを上回るスケールがあり、近年ではめったにない大作。98点。


優雅に熟成した2017年


 プリムール試飲から2か月たった昨日、ワインレポートのスタディツアーで、ラ・ミッションを訪れて2017年のグランヴァンを試飲した。霜害を受けて収穫期に雨の降ったヴィンテージだが、赤ワインは見事に熟成していた。アルコール度はいずれも14%。


 「シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオン 2017」(Chateau La Mission Haut-Brion 2017)はメルロー56%、カベルネ・フラン4.4%、カベルネ・ソーヴィニヨン39.6%。ダークチェリー、ワイルドベリー、タバコ、鉛筆の削りかす、きめ細かいタンニンが溶け込み、ジューシーな果実味と調和している。骨格があり素晴らしい構造、優雅でニュアンスに富んでいる。心地よい余韻が長く続く。96点。


 「シャトー・オー・ブリオン 2017」(Chateau Haut-Brion 2017)はメルロー53%、カベルネ・フラン6.3%、カベルネ・ソーヴィニヨン40.7%。フローラルでダークラズベリー、レッドチェリー、ブラッドオレンジ、枯れたバラノ花弁、軽やかで、しなやかなタンニンと程よい凝縮度が優雅な輪郭を形成している。ラ・ミッションより深みがあり、アーシーで砕いた石、フィニッシュに向けてエレガンスが深まる。97点。

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