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ロンドンには個性的なワインバーが多い。「個性的」とは、レアものやヴィンテージものが多いのではなく、ワインリストに独自性があることを言う。MWらも食事に訪れる「Noble Rot」(ノーブル・ロット)もその一つだ。
3月にマスター・オブ・ワインに合格したマーク・アンドリューMWとダン・キーリングが設立した。マークはロンドンのワイン商「ロバーソン」で働いていたバイヤーで、ダンは音楽業界で働いていたこともあるワインライター。サブカルチャー的な雑誌「Noble Rot」も発行している。この雑誌は2015年に、イングリッシュ・スパークリングとシャンパーニュのブラインド試飲を企画し、ハンブルドンとナイティンバーが、ポル・ロジェ、テタンジェなどのメゾンを下した。テイスターはジャンシス・ロビンソンMW、ワイン・アドヴォケイトのニール・マーティン、ワインジャーナリストのジェイミー・グッドら英国を代表する顔ぶれだったから話題を呼んだ。レストラン業にとどまらず、先鋭的に情報発信をしているのだ。
訪れた22日はハンブルドンのワイナリーを訪れた帰り道。ハンブルドンのクラシックキュヴェをグラス(125ミリリットル)で10ポンドで供しているが、この日はマークからの好意の「ガストン・シケ プルミエクリュ・ブリュット NV」(60ポンド)をいただいたので、アペリティフとした。ワインリストは発見が満載。シャンパーニュは飲んだことのあるものばかりだったが、ジュラ、グリューナー・ヴェルトリーナー、ギリシャ、ローヌなどは、未知の生産者だらけ。自然派の造り手が多い。50-100ポンドのレンジに、面白いワインが充実している。
大橋健一MWが店と相談しながら、「ドメーヌ・ベルテ・ボンデット コート・デ・ジュラ トラディション 2000」、「タンピエ バンドール キュヴェ・ラ・トゥルティン 1998」(135ポンド)、「ティエリー・アルマン コルナス・シャイヨ 1994」(280ポンド)など5本を、6人で楽しんだ。グラスはワインによって、ザルトとショットを使い分けている。
料理はハモンイベリコのベジョータ、ウサギのリエット、エスカルゴのニンニク炒め、マスカルポーネ風味のニョッキなどが10-20ポンド。エスニック風味をまぶした流行りの味付けで、気が利いている。
「ノーブルロット」誌のキャッチフレーズは「セックス&ドラッグス&ロックンロール」。ローリング・ストーンズら1960年代のロックの創始者たちが築いた「ライフスタイル」にひっかけている。ロックファンならニヤリとさせられる、カウンター・カルチャーの匂いがする。ロックが主流の音楽となった今となっては、カウンター・カルチャーは死語だが、ワイン界の保守的な王道に石を投げつけようという意図がうかがえる。王道がボルドーやブルゴーニュの有名生産者とすれば、知られざる生産者や産地を紹介するここのワインリストは、オルタナティヴ(非主流派)ロックの趣で、反抗する意思が十分に表れている。70年代の東京に存在したロックバーのような存在だ。
地下鉄ピカデリー線のラッセル・スクエア駅から徒歩10分。予約は必須だが、最新のトレンドを知りたいプロや愛好家には情報の宝庫のようなワインバーだ。ワインリストも掲載されているホームページはこちhttp://noblerot.co.uk/wine-bar
3月にマスター・オブ・ワインに合格したマーク・アンドリューMWとダン・キーリングが設立した。マークはロンドンのワイン商「ロバーソン」で働いていたバイヤーで、ダンは音楽業界で働いていたこともあるワインライター。サブカルチャー的な雑誌「Noble Rot」も発行している。この雑誌は2015年に、イングリッシュ・スパークリングとシャンパーニュのブラインド試飲を企画し、ハンブルドンとナイティンバーが、ポル・ロジェ、テタンジェなどのメゾンを下した。テイスターはジャンシス・ロビンソンMW、ワイン・アドヴォケイトのニール・マーティン、ワインジャーナリストのジェイミー・グッドら英国を代表する顔ぶれだったから話題を呼んだ。レストラン業にとどまらず、先鋭的に情報発信をしているのだ。
訪れた22日はハンブルドンのワイナリーを訪れた帰り道。ハンブルドンのクラシックキュヴェをグラス(125ミリリットル)で10ポンドで供しているが、この日はマークからの好意の「ガストン・シケ プルミエクリュ・ブリュット NV」(60ポンド)をいただいたので、アペリティフとした。ワインリストは発見が満載。シャンパーニュは飲んだことのあるものばかりだったが、ジュラ、グリューナー・ヴェルトリーナー、ギリシャ、ローヌなどは、未知の生産者だらけ。自然派の造り手が多い。50-100ポンドのレンジに、面白いワインが充実している。
大橋健一MWが店と相談しながら、「ドメーヌ・ベルテ・ボンデット コート・デ・ジュラ トラディション 2000」、「タンピエ バンドール キュヴェ・ラ・トゥルティン 1998」(135ポンド)、「ティエリー・アルマン コルナス・シャイヨ 1994」(280ポンド)など5本を、6人で楽しんだ。グラスはワインによって、ザルトとショットを使い分けている。
料理はハモンイベリコのベジョータ、ウサギのリエット、エスカルゴのニンニク炒め、マスカルポーネ風味のニョッキなどが10-20ポンド。エスニック風味をまぶした流行りの味付けで、気が利いている。
「ノーブルロット」誌のキャッチフレーズは「セックス&ドラッグス&ロックンロール」。ローリング・ストーンズら1960年代のロックの創始者たちが築いた「ライフスタイル」にひっかけている。ロックファンならニヤリとさせられる、カウンター・カルチャーの匂いがする。ロックが主流の音楽となった今となっては、カウンター・カルチャーは死語だが、ワイン界の保守的な王道に石を投げつけようという意図がうかがえる。王道がボルドーやブルゴーニュの有名生産者とすれば、知られざる生産者や産地を紹介するここのワインリストは、オルタナティヴ(非主流派)ロックの趣で、反抗する意思が十分に表れている。70年代の東京に存在したロックバーのような存在だ。
地下鉄ピカデリー線のラッセル・スクエア駅から徒歩10分。予約は必須だが、最新のトレンドを知りたいプロや愛好家には情報の宝庫のようなワインバーだ。ワインリストも掲載されているホームページはこちhttp://noblerot.co.uk/wine-bar
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