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ヴィネクスポ 2017、初めて有機ワインのイベントを開催

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 世界最大級のワイン&スピリッツの国際的な見本市「ヴィネクスポ 2017」が、6月18日から4日間にわたり、ボルドーで開かれる。今回は モエ・ヘネシーCEOのクリストフ・ナヴァレが、グザヴィエ・ド・エザギールに替わって会長に就任して初めての開催となる。40か国から約2350の 出展者が参加する予定。
 ヴィネクスポは奇数年がボルドー、偶数年が香港でアジア・パシフィック版として開かれる。2014年からは、偶数年の11月にヴィネクスポ東京も開かれている。2018年3月にはヴィネクスポ・ニューヨークの開催も予定されている。ヨーロッパ、アジア、北米と、世界の主要なワイン消費地で開かれる体制が整った。ヨーロッパは伝統的な市場であり、アジアは中国の急激な成長で注目され、米国は世界最大の消費国である。
 フランスのみならず、新世界ワイン、スピリッツ事業も展開するモエ・ヘネシーを指揮してきたナヴァレ会長が、30年以上の歴史を持つヴィネクスポに参画したのは、グローバルに展開するビジネスのビジョンを象徴している。ギョーム・ドゥグリーズCEOは「ナヴァレ会長の就任は、ヴィネクスポが技能と専門知識をさらに高い水準に持っていく意思を示している」と語った。今回は、1855年ボルドーグランクリュ格付け審議会のフィリップ・カステジャ会長とローヌの名門ギガル社の3代目当主フィリップ・ギガルもスーパーバイザリー・ボード(監査役)に加わった。

初の有機ワインイベント「WOW!」とスペインにフォーカス

 今回は有機ワインを紹介する「WOW!」や名誉招待国スペインのイベントなどの新機軸を打ち出す。WOW!」は「World of Organic Wines!」の略。ビオディナミのワインだけを紹介するスペース「WOW!」を初めて、設ける。200の生産者を迎えて、小規模な造り手たちがビオロジックやビオディナミで造るワインを紹介し、セミナーや討論会も行われる。100%オーガニック料理もレストランで供される。ボルドーの格付けシャトーでも、ビオへの取り組みが盛んな時代だけに、関心を集めるだろう。
 また、スペインが、ヴィネクスポ・ボルドー2017の名誉招待国となった。スペインは世界3位のワイン輸出国であり、ブドウ畑の面積は世界一。スペイン料理が階段を駆け上がるように、ワインの質も急速に向上している。コストパフォーマンスの高さや、固有品種の発掘が大きな魅力となっている。
 権威あるガイドブック「ギア・ペニン」が、優良ワインをスタンドで紹介し、討論会も開かれる。19日には、米国を代表するワイン・スペクテーター誌と共同で、「ア・テイスト・オブ・スペイン」と題した、ワインとガストロノミーのイベントが開かれる。「エル・ブジ」の伝説的な料理人フェラン・アドリアとホセ・アンドレスが選んだ有名シェフ10人の料理と100軒あまりのスペインの高級ワイナリーのコラボレーションが予定されている。 
2013年のヴィネクスポ(C)Philippe Labeguerie / Jean-Bernard Nadeau

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