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バローロ・バルバレスコの巨匠ブルーノ・ジャコーザが死去

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 バローロとバルバレスコの魅力を世界に広めたイタリア・ピエモンテの伝説的な造り手ブルーノ・ジャコーザが21日、亡くなった。88歳だった。
 現地のメディアが一斉に伝えた。娘ブルーナとマリーナに見守られて、アルバの病院で亡くなった。1929年、ネイヴェ村の生まれ。ピエモンテ・ランゲ地区で祖父と父の経営するブローカーに13歳で参画した。栽培農家からブドウを調達するネゴシアンとしてワイン造りを拡大し、61年に自らの名前を冠した「ブルーノ・ジャコーザ」を発売。67年にいち早くバローロとバルバレスコを区画別に瓶詰し、クリュをラベルに表示した。82年にセッラルンガ・ダルバのファレットを初の自社畑として購入し、その後もバルバレスコのアジリやラバヤを買い足した。ヴィエッティと並んで、白ワインのアルネイスを広めるのに貢献した。
 「バローロのロマネ・コンティ」と呼ばれ、ガンベロ・ロッソ、ヴェロネッリ、ワイン・アドヴォケイト、ワイン・スペクテイターなど主要なワインガイドで高く評価された。厳格になりがちなネッビオーロだが、繊細で優美な味わいに仕上げた。早い時期にステンレスタンクの発酵槽を導入し、繊細な抽出を心掛け、フレンチオークの大樽で熟成した。
 根っからの造り手で、シャイな性格だったが、「生まれた時、最初にかいだのは母乳と祖父のワインの香りだった」という言葉で知られる。長い経験からランゲ地区の畑について知り尽くしていた。長期契約の契約畑から購入するブドウで仕込む「カーサ・ヴィニコラ・ブルーノ・ジャコーザ」と、バローロやバルバレスコの自社畑から造る「アジエンダ・アグリコーラ・ファッレット」の2つのラベルが存在する。いずれもネイヴェの醸造所で生産されて、品質に差はなく、質の劣るワインはバルクワインで売り払う厳しい姿勢でも知られた。
 2004年に脳梗塞になり、ブルーナに日々のワイナリー運営を任せた。
 ブルーノ・ジャコーザと娘ブルーナ (C) エノテカ

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