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「ポール・ボキューズ」が3つ星から降格へ、フランス美食業界に衝撃

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 フランス料理を代表するレストラン「ポール・ボキューズ」が、半世紀以上にわたり保持していたミシュランの3つ星を失うことが明らかになった。フランス料理界の法王と言われたボキューズは2年前に亡くなったが、フランス美食の象徴的なレストランの降格に、美食業界で衝撃が走っている。


 ボキューズの降格は、ル・ポワン誌などフランス国内のメディアが一斉に報じている。ミシュランガイド国際ディレクターのグウェンダル・プレネックが16日、リヨン近郊のコロンジュ・オ・モン・ドールのレストランを訪ねて、ミシュランガイド2020のフランス版で2つ星に降格することを伝えた。2020年版ミシュランの内容は、27日にパリでイベントが開かれて発表される。


 ボキューズはフランス国家最優秀職人章(MOF)を取得し、レジオンドヌール勲章コマンドゥールも叙勲している。ローヌの「ラ・ピラミッド」のフェルナン・ポワンをメンターに抱き、「ヌーヴェル・キュイジーヌの旗手」と呼ばれた。2018年1月、91歳で亡くなったが、Christophe Muller、Gilles Reinhardt、Olivier Couvinの3人のMOFシェフが厨房を守っていた。


 リヨン郊外のレストランは、1965年から54年間にわたり3つ星を保持していた。ボキューズは1956年に生家のレストラン「オーベルジュ・デュ・ポン・ド・コローニュ」を継ぎ、58年に1つ星を獲得。60年に2つ星、65年に3つ星た後、自らの名前を冠した派手な外観のレストランを開いた。スズキのパイ包み焼きソース・ショロンやトリュフのスープなどのスペシャリテで知られる。日本はもちろん世界の料理人に影響を与えてきた。


 プレネックは昨年のミシュラン2019発刊の際に「3つ星は1年間に限り、授与されるもので、生涯のものではない」とコメントしていた。ボキューズの降格について、ミシュランガイド広報ディレクターのエリザベス・アンセランは「2019年に調査員が行ったテーブルでの経験によると、レストランはもはや3つ星のレベルではない」とコメントしたという。


 2019年版では、アルザスのマルク・エーベルランの「オーベルジュ・ド・リル」が1967年から保ってきた3つ星を失った。パスカル・バルボのパリの「ラストランス」とマルク・ヴェイラの「ラ・メゾン・デ・ボワ」も降格された。


 ミシュランが3つ星を長年にわたり保ってきたレストランを降格している背景には、世界のベストレストラン50や消費者の口コミなどで、新しいスタイルのレストランがいち早く評価され、伝統的なレストランの評価が下がっていることもあると見られる。

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