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アジアで続く日本酒人気、世界向け輸出額は11年連続で過去最高

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 パンデミックで世界があえぐ中でも、日本酒の人気にかげりは見られない。2020年の日本酒の輸出額は241億円に達した。前年比0.31%増で、11年連続で増え続けている。


 全国1691の蔵元が所属する「日本酒造組合中央会」が財務省貿易統計に基づいて発表した。数量は12.7%減少し、2176万1000リットル。北米、ヨーロッパは落ち込んだが、アジア市場は増加傾向にあり、価格の高い日本酒の需要が高まっていると見られる。


 金額でトップ輸出市場は香港で、61億7800万円。2019年の39億4300万円より56.7%の大幅な伸びを記録した。香港のインポーターはワインとともに高級日本酒を扱っており、オンリストするホテルやレストランが増えているという。


 2位は中国で、15.8%増の57億9200万円。3位は米国の50億7000万円で25%減少した。4位は台湾で5.3%増の14億3000万円、5位はシンガポールで30%増の11億1300万円となった。


 同中央会はアジアで高価格帯の日本酒が選ばれる傾向にあると分析している。米国は2019年に金額・数量ともにトップだったが、各州でのロックダウンやレストランでの飲食禁止などが響いた。数量では人口の多さから、依然としてトップ市場の地位を保っている。ヨーロッパも新型コロナウイルスで大きく落ちこんだ。


 日本酒造組合中央会の宇都宮仁・理事は「各国のロックダウンでレストラン向け売上が大きく低下し、輸出数量が13 ポイント下がったにもかかわらず、輸出総額が予測以上に昨年を上回り、過去最高を達成したことは非常にうれしい。家飲みの対応で、個人向け店頭販売や通信販売など日本酒の新しいマーケットが広がっていると聞いています。中国は輸出制限がある中での数字であるため、制限解除後のさらなる伸びに期待しています」とコメントした。

2018年のIWCのSAKE部門で受賞したSAKE
2020年の国別輸出額

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