世界の最新ワインニュースと試飲レポート

MENU

  1. トップ
  2. 記事一覧
  3. 軽いのにエキゾチック、ギリシャのツェレポス・アマリア・ブリュット

軽いのにエキゾチック、ギリシャのツェレポス・アマリア・ブリュット

  • FREE
 土着品種の豊かなギリシャで、日本市場に可能性のある品種の一つがモスホフィレロだろう。アテネの西に広がるペロポネソスで発祥した。甲州のようなピンク色の果皮を持つ白ブドウだ。
 代表的生産者はツェレポス・エステイト。ペロポネソス南部の標高600メートル以上のマンティニアに拠点を置く。1989年に設立された家族ワイナリー。赤のアギオルギティコ、国際品種のシャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨンなども手掛ける。

 ギリシャを訪問した際に、イアニス・カラカシスMWから受けたレクチャーで試飲して興味深かったのは、瓶内二次方式によるスパークリング「ツェレポス・エステイト アマリア・ブリュット」。モスホフィレロはスティルワインだけでなく、スパークリングも造られる。
 モスホフィエレロはアロマティックな品種。青リンゴ、ライム、バラの花びらに、ジャスミンのタッチ。ソーヴィニヨン・ブランとミュスカのブレンドを想像してもらうといい。温度が上がると、リンゴの蜜のようなフルーティな香りが出る。カバによくあるゴム臭がかすかにあるのが残念。醸造中の温度管理によるものだろう。

 瓶内熟成期間は9か月間。シリアスなタイプではないが、フレッシュな酸のあるライトボディなのに、エキゾチックなアロマというスタイルが珍しい。現地では地中海のシーフードと合わせるようだ。ほろ苦い山菜の天ぷらや、エスニック料理との相性も良さそうだ。ドザージュはリットル当たり10グラムを上回っている感触なので、しっかり冷やす方が、日本人向きだろう。

2016年5月7日 自宅で

ツェレポス・エステイト アマリア・ブリュット
86点
販売価格:3960円
輸入元:YORUGOS

購読申込のご案内はこちら

会員登録(有料)されると会員様だけの記事が購読ができます。
世界の旬なワイン情報が集まっているので情報収集の時間も短縮できます!

Enjoy Wine Report!! 詳しくはこちら

TOP