チリで初めての国際的な環境再生型農業、エミリアーナが認定を取得

　オーガニック、ビオディナミで知られるチリのエミリアーナ・ヴィンヤードが、国際的な環境再生型有機農業（Regenerative Organic Certified=ROC）の認定をチリで初めて取得した。

　
　ROCの認定を得るには、土壌の健康、動物福祉、社会的公平性など様々な基準を満たす必要がある。先立って米国農務省 (USDA) のオーガニック認証とフェアトレード認証を取得する必要もある。

　エミリアーナは1986年にギリサスティ家が設立。有機栽培を1990年代から行い、2001年にチリ初のオーガニック認証ワインCoyam (コヤム）が生まれた。エコサートの有機認証を受けて、デメテールからビオディナミ認証も取得している。今回の認定で、再生可能な有機農業を行っていることを世界に伝える。

　再生型有機農業は、土壌の健康と農場の生態系全体の再生に焦点を当てている。被覆作物（カバークロップ）、保水力を保つための不耕起、合成肥料や農薬の不使用などにより、土壌の生物多様性をサポートする。農民の生活改善や二酸化炭素排出量の削減も意識している。

　環境再生型農業は、モエ・ヘネシーのシャトー・ガルペ、ジャクソン・ファミリー・ワインズ、トーレスなどが力を入れている。