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2025年世界テイスティング選手権が4日、フランスのジュラ地方で開かれ、フランス・チームが優勝した。135ポイントで圧勝した。中国（118点）とオーストラリア（114点）が2位と3位で表彰台に上がった。日本チームは98点で11位だった。
フランスを代表するワインメディア「ラ・ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス」（La Revue du vin de France=RVF）が毎年秋に、国内の有名メゾンやシャトーで開いてきた。今年はフランスで2番めに大きな要塞のフォート・デ・ルース（Fort des Rousses）に5大陸から40チームが集まった。
2013年に始まり今年は13回目。4人のテイスターとコーチからなるチームがブラインド・テイスティングで、世界中の12種のワインの生産国、主要ブドウ品種、アペラシオン、ヴィンテージを10分間で識別し、総合得点を競う。3時間にわたるコンペティション中のスコアは大型スクリーンに映され、参加者はリアルタイムで順位を確認できる。
ポイントはブドウ品種（品種の割合に応じて最大10点）、生産国（5点）、アペラシオン（5点）、ヴィンテージ（3点）、生産者（3点）が与えられる。テイスターだけでなく、コーチが全員の意見を聞き、チームが協力して結論を導き出す能力も求められる。
フランスは昨年、トレーニング不足でアルザス産リースリングの致命的なミスがあり28位に沈んだが、今年は夏の間にしっかりと準備をして、2014年、2019年、2021年に続く4度目の優勝を果たした。最終試飲でハンガリー産トカイワインを識別した数少ないチームの1つだった。
昨年は過去最高の4位だった日本チームのテイスターは昨年と同様の片山正樹、横山武信、大倉野泰造、ブリークリー美香さん。コーチはパリのレストラン「プティ・ヴェルド」のオーナー・ソムリエ石塚秀哉さんが務めた。
アジア勢は中国、香港、インド、日本、カザフスタン、マカオ、マレーシア、シンガポール、台湾で、年々勢いが増している。初出場のマカオは前半をリードしていた。日本と中国が競合チームとしてRVFに紹介された。
RVFに掲載された12ワインの情報
Vin n° 1 :
Cépage principal : Chardonnay 80 %, Pinot noir 20%
Pays : France
Appellation : Champagne
Ayala Perle
Millésime : 2012
Vin n° 2 :
Cépage principal : Verdejo
Pays : Spain
Appellation : Rueda (Castilla y Leon)
Bodega Gil Shaya Habis
Millésime : 2022
Vin n°3 :
Cépage principal : Chardonnay
Pays : Australia
Appellation : Margaret River (Western Australia)
Moss Wood
Millésime : 2022
Vin n° 4 :
Cépage principal : Riesling
Pays : Slovakia
Appellation : Muzla (Région Nitra)
Château Bélà Egon Muller
Millésime : 2020
Vin n° 5 :
Cépage principal : Pinotage
Pays : South Africa
Appellation : Stellenbosh
L'Avenir
Millésime : 2021
Vin n° 6 :
Cépage : Pinot Noir
Pays : USA
Appellation : Santa Ynez Valley (Santa Barbara)
Au Bon climat Sanford and Benedict
Millésime : 2020
Vin n° 7 :
Cépage principal : Tempranillo
Pays : Spain
Appellation : Rioja
Artadi
Millésime : 2022
Vin n° 8 :
Cépage principal : Touriga Nacional
Pays : Portugal
Appellation : Douro
Quinta do Crasto
Millésime : 2019
Vin n° 9 :
Cépage principal : Grenache 30%, Syrah 30%, Mourvèdre 30%
Pays : France
Appellation : Châteauneuf-du-Pape
Les Fines Roches
Millésime : 2017
Vin n° 10 :
Cépage principal : Corvina 35%, Corvinone 30%, Rondinella 20%
Pays : Italy
Appellation : Amarone della Valpocicella (Vénétie)
Tedeschi Marne
Millésime : 2020
Vin n° 11 :
Cépage principal : Riesling
Pays : Germany
Appellation : Rheingau
Schloss Johannisberg
Millésime : 2021
Vin n° 12 :
Cépage principal : Furmint 70%, Harslevelu 30%
Pays : Hungaria
Appellation : Tokaj Szamorodni
Zoltan Demeter
Millésime : 2021
日本チームの11位という成績は一昨年と同じ。去年より順位は落としたが、今年は接戦だったため、「パフォーマンス的には高かった」とリーダー格の大倉野さんは振り返る。
戦いではちょっとした差が順位を分ける。
「後半、シャトー・ヌフ・デュ・パプ、アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラなどはピタリと当てましたが、セパージュ・ワインのため、品種点はそこまでのびなかった。2位の中国チームと比べると、モスウッドのシャルドネ、オー・ボン・クリマのピノ・ノワールを外したのが大きかった。そこが当たっていれば2位と同じ点だったんですけど……。どちらもセカンド・アンサーだっただけに悔しいです。トゥーリガ・ナショナルとテンプラニーリョはスタイル的には降参でした」
コンペティションは心理状態に左右される。
「シャルドネが出たときは、直前のアイテムが樽のきいたヴェルデホで、それをシャルドネにしたことにより、次の問題で心理的にシャルドネに行きにくくなって、南アフリカの樽のシュナン・ブランにしたのがミスしました」
大会を終えて充実感はあったという。
「強豪のベルギーより上だった。過去最多の40カ国出場した中での結果なので、主催者から日本はレベルが高い国と認識されているようです。結果は目標の優勝にはたどり着きませんでしたが、かなりチームワークが良く、このメンバーと一緒にできたことを誇りに思います」
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