ナパのトリンチェロ、スパークリングのマム・ナパを買収

　ナパヴァレーの家族経営の大手ワイナリー「トリンチェロ・ファミリー・ワイン＆スピリッツ」が、ペルノ・リカールからスパークリングワイン・メーカーのマム・ナパを買収する。75年を超す歴史を有し、サター・ホームやジョエル・ゴットで知られるトリンチェロが、スパークリングワインの有名ブランドを傘下に収める。

　ペルノ・リカールが16日にトリンチェロと正式契約を締結したことを発表した。トリンチェロは米国でマムのスパークリングワインを生産し、米国、カナダ、メキシコなどで販売・流通する独占権を取得する。マム・ナパはラザフォードにワイナリーを設置している。

　今回の契約にはシャンパーニュのGHマムや国際的なスパークリングワイン事業は含まれない。

　ワイン・スペクテイターによると、トリンチェロの年間生産量は1600万ケース。マム・ナパは昨年、小売価格20ドルから100ドルを超えるワインまで33万4000ケースを生産した。スパークリングだけでなくスティルワインも生産している。

　マム・ナパは米国内スパークリングワインのトップ5にランクインしている。オン・オフとワインクラブが堅調だ。今回の買収により、トリンチェロは米国を代表するスパークリングワインのブランドの1つを有する存在となる。

　世界2位の酒類メーカー、ペルノ・リカールは利益率の高い国際スピリッツとシャンパーニュのプレミアム化戦略を強化している。シャンパーニュのG.H マムの売却を検討しているとフランスで報じられた。