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ボルドー2017のプリムール試飲会が9日から始まる。4月の霜害で生産量が大幅に減少したヴィンテージの品質と価格の動向に注目が集まっている。
リサ・ペロッティ・ブラウンMW(ロバート・パーカー・ワイン・アドヴォケイト)、ニール・マーティン(ヴィノス)、ジェームス・サックリングらは、一足早く現地入りして重要なシャトーを回っているが、格付けシャトーが加盟するUGCB(ユニオン・デ・グラン・クリュ・ド・ボルドー)の公式な試飲会は9日に始まる。
6500生産者が提出したデータをまとめたボルドーワイン委員会によると、2017年の生産量は350万ヘクトリットルで、4億6700万本に相当する。前年を40%下回り、10年間平均を33%下回った。約3億本が霜で失われた。産地により被害の状況はばらついている。
シャトー・ボーデュックのギャヴィン・クイニーとボルドーワイン委員会の統計を見ると、主要7アペラシオンのうちha当たり収量が最も多いのは、サンテステフの49.7ヘクトリットルで、次がポイヤックの46.2ヘクトリットル、サンジュリアンが44.3ヘクトリットルでこれに続く。いずれも過去5年間の平均を上回る。
これに対して、マルゴーは32.3ヘクトリットルと大幅に減少し、この10年間で見ると、2013年の31.9ヘクトリットルに次ぐ低収量となった。サンテミリオンのグランクリュは21.7ヘクトリットルで過去10年間で最低。豊作だった2016年の46.2ヘクトリットルの半分以下。ペサック・レオニャンは30.6ヘクトリットル。右岸はポムロールが23.9ヘクトリットル、サンテミリオン・グランクリュが21.7ヘクトリットルときわめて少ない。甘口白ワインは、16.6ヘクトリットルで2008年に並ぶ低収量だ。
つまり、メドックの中央部から北部は豊作で、ペサック・レオニャン、右岸、ソーテルヌ・バルサックは大きく減らした。シャトー・ド・フューザルは白も赤も発売せず、シャトー・クリマンスはファーストラベルを生産しない。マルゴーのシャトー・アングリュデも発売しない。
収量の減少と品質は別だ。シャトー・マルゴー支配人のフィリップ・バスコールやピション・ラランドのニコラ・グルミノーは「生産量は減ったが、出来は良い」と口をそろえた。ジェームス・サックリングは右岸の750ワインを試飲し、「2017は決して、偉大な2015や2016ではないものの、弱い2013でもない。大半のトップシャトーは傑出した品質のワインを造り、長年ににわたり美しく飲めるだろう」として、「2012より良く、2014より良い多くのワインが造られた」とコメントしている。
2014は優良で、2015と2016は偉大なヴィンテージだったが、2017がどう評価されるかはまだ見えない。価格については、ワイン商の間では値下がりを期待する声が多く、1級シャトーは300ユーロ以下でなければならないというのが平均的な意見だ。中国人はプリムールには熱心でなくなっており、偉大な年でないと熱が冷める米国も2017には関心が薄く、購入するのはヨーロッパだけという見方もある。2016は二次市場で好調な売れ行きを示しており、2017が値上がりすると飛びつく理由はない。
そうした中で、ソーテルヌのシャトー・ギローは4日朝、2016より4%上がった31.2ユーロ(exネゴシアン)で発売すると一番乗りで発表した。4月後半から売り出される右岸、左岸にうもれないように早くに売り出す戦略である。ギローは2016年の8万本より少ない5万本を生産した。
リサ・ペロッティ・ブラウンMW(ロバート・パーカー・ワイン・アドヴォケイト)、ニール・マーティン(ヴィノス)、ジェームス・サックリングらは、一足早く現地入りして重要なシャトーを回っているが、格付けシャトーが加盟するUGCB(ユニオン・デ・グラン・クリュ・ド・ボルドー)の公式な試飲会は9日に始まる。
6500生産者が提出したデータをまとめたボルドーワイン委員会によると、2017年の生産量は350万ヘクトリットルで、4億6700万本に相当する。前年を40%下回り、10年間平均を33%下回った。約3億本が霜で失われた。産地により被害の状況はばらついている。
シャトー・ボーデュックのギャヴィン・クイニーとボルドーワイン委員会の統計を見ると、主要7アペラシオンのうちha当たり収量が最も多いのは、サンテステフの49.7ヘクトリットルで、次がポイヤックの46.2ヘクトリットル、サンジュリアンが44.3ヘクトリットルでこれに続く。いずれも過去5年間の平均を上回る。
これに対して、マルゴーは32.3ヘクトリットルと大幅に減少し、この10年間で見ると、2013年の31.9ヘクトリットルに次ぐ低収量となった。サンテミリオンのグランクリュは21.7ヘクトリットルで過去10年間で最低。豊作だった2016年の46.2ヘクトリットルの半分以下。ペサック・レオニャンは30.6ヘクトリットル。右岸はポムロールが23.9ヘクトリットル、サンテミリオン・グランクリュが21.7ヘクトリットルときわめて少ない。甘口白ワインは、16.6ヘクトリットルで2008年に並ぶ低収量だ。
つまり、メドックの中央部から北部は豊作で、ペサック・レオニャン、右岸、ソーテルヌ・バルサックは大きく減らした。シャトー・ド・フューザルは白も赤も発売せず、シャトー・クリマンスはファーストラベルを生産しない。マルゴーのシャトー・アングリュデも発売しない。
収量の減少と品質は別だ。シャトー・マルゴー支配人のフィリップ・バスコールやピション・ラランドのニコラ・グルミノーは「生産量は減ったが、出来は良い」と口をそろえた。ジェームス・サックリングは右岸の750ワインを試飲し、「2017は決して、偉大な2015や2016ではないものの、弱い2013でもない。大半のトップシャトーは傑出した品質のワインを造り、長年ににわたり美しく飲めるだろう」として、「2012より良く、2014より良い多くのワインが造られた」とコメントしている。
2014は優良で、2015と2016は偉大なヴィンテージだったが、2017がどう評価されるかはまだ見えない。価格については、ワイン商の間では値下がりを期待する声が多く、1級シャトーは300ユーロ以下でなければならないというのが平均的な意見だ。中国人はプリムールには熱心でなくなっており、偉大な年でないと熱が冷める米国も2017には関心が薄く、購入するのはヨーロッパだけという見方もある。2016は二次市場で好調な売れ行きを示しており、2017が値上がりすると飛びつく理由はない。
そうした中で、ソーテルヌのシャトー・ギローは4日朝、2016より4%上がった31.2ユーロ(exネゴシアン)で発売すると一番乗りで発表した。4月後半から売り出される右岸、左岸にうもれないように早くに売り出す戦略である。ギローは2016年の8万本より少ない5万本を生産した。
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