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「ワールド・アトラス・オブ・ワイン」、中国に脚光

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 ジャンシス・ロビンソンMWとヒュー・ジョンソンが刊行した「ワールド・アトラス・オブ・ワイン」7版では、米ヴァージニア州、中国の寧夏回族自治区などが新たに加わり、近年のワインの世界地図の変化を印象づけた。

 「ワールド・アトラス・オブ・ワイン」は1971年に初版が刊行され、約6年ごとに更新されてきた。7版は10月に出版された。ボルドー品種やローヌ品種で知られるヴァージニア州は、6版では1行の記述しかなかったが、写真つき2ページで初登場した。メキシコは南西部の州と一緒にくくられていたが、今回は独立したセクションとなった。

 モエ・ヘネシーがスパークリングワイン生産に取り組む中国の寧夏回族自治区の北部は初めて地図が掲載され、ドメーヌ・バロン・ド・ロスチャイルド(ラフィット)がジョイント・ヴェンチャーを展開する山東半島と並ぶ産地となった。

 また、ニュージーランドでは、手造りの生産者が多いカンタベリーの地図が追加され、オーストラリアからはブルゴーニュ品種に力を入れるモーニントン半島が加わった。スペインでは、アルバリーニョで注目されるリアス・バイシャスがガリシア海岸から独立し、ポルトガルのヴィーニョ・ヴェルデが新たに加わった。一方で、イタリアからはカンパーニャが外された。

 日本は全国地図だけでなく、山梨の地図が追加された。代表的生産者のラベルは、シャトー・メルシャンの桔梗が原メルロー、小布施ワイナリーのドメーヌ・ソガ・メルロー、グレイスの甲州鳥居平畑、アルガ・ブランカのヴィーニャ・イセハラ、タケヒコ・ソガのヨイチ・ノボリ キュムラ ピノ・ノワールが掲載された。

 日本ワインの項を執筆した大橋健一氏は「固有品種ということで甲州を紹介した。梅雨のない北海道の可能性からタカヒコ・ソガのピノ・ノワールを、大手メーカーからシャトー・メルシャンを紹介し、日本の潜在力を世界にわかりやすく示した」と話している。

 ロビンソンMWは生産地が一定の品質に達して、輸出市場にインパクトを与える場合にフィーチャーする方針。8版では中国のページが増え、スパークリングで注目される英国産ワインが登場する可能性がある。

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