フランソワ・ピノー、ボルドー右岸に拡張

　シャトー・ラトゥールのオーナーで億万長者のフランソワ・ピノー氏が、ボルドー右岸に拡張する。

　地元シュド・ウェスト紙によると、ピノー氏のアルテミス・グループがバロンヌ・ギシャール社の株の49％を取得した。金額は公表されていない。バロンヌ・ギシャールは19世紀からの歴史を持つ企業で、ポール・ゴールドシュミット氏が2005年から経営。ポムロールのシャトー・ヴレイ・クロワ・ド・ゲ、ラランド・ド・ポムロールのシャトー・シオラック、サンテミリオンのル・プリューレを所有する。

　3シャトーはステファン・デュルノンクール氏に続いて、アラン・レイノー博士が醸造と畑のコンサルタントをしてきた。ラトゥールやデュージェニーを指揮するフレデリック・アンジェラ社長が、今後、シャトー運営を担当するかどうかは不明。ヴレイ・クロワ・ド・ゲは独自のセラーを所有せず、シオラックで醸造をしてきた。こうした体制は改善され、品質が向上し、価格も高くなると予想される。

　ピノー氏は、シャトー・ラトゥール、ローヌのシャトー・グリエ、ブルゴーニュのドメーヌ・デュジェニー、カリフォルニアのアローホ・エステートを所有するほか、グッチ、アレクサンダー・マックイーンなどのラグジュアリー・ブランドも所有する。