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シャンパーニュ・メゾンが回復、2021年売り上げ高が20%以上の増加

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 2021年のシャンパーニュの大手メゾンの売上高が出そろってきた。各メゾンとも前年を20%上回る回復ぶりを示している。


 モエ・エ・シャンドンやヴーヴ・クリコを抱えるLVMHグループのシャンパーニュ・メゾンの出荷量は前年比27%増の6680万本。シャンパーニュ・ワイン事業の売り上げは前年比32%増の7億6200万ユーロを記録した。


 LVMH(モエヘネシー・ルイヴィトン)グループの2021年の売り上げ高は642億ユーロとなり、2020年比で44%、2019年比で20%増を達成した。特にファッションとレザーグッズは、過去最高水準に達した。


 シャンパーニュとワインの売り上げは、前年比で32%、コニャックとスピリッツは前年比で22%の増加となった。パンデミックの影響を最初に受けた中国で需要が大きく回復した。


 シャンパーニュの出荷量は2020年比で27%、2019年比で3%増加した。2020年は5240万本、2019年は6470本だった。ヨーロッパと米国で、レストランの再開や地域観光の緩やかな回復が増加に貢献した。シャンパーニュでは、アルマン・ドブリニャックの50%の株式を取得した。プロヴァンス・ロゼのシヤトー・デスクランが急成長し、シャトー・ガルーペは有機栽培への転換を続けている。


 また、フィリポナやボワゼルを抱えるランソン-BCCグループは、前年比21.5%増収の2億7109万ユーロの連結の売り上げ高を記録した。


 フランス国内向け売り上げ高が15%増(出荷量45%増)、輸出売り上げ高が38%(出荷量55%増)となっている。ランソンが大きなシェアを占める英国、米国、ロシアへの輸出が順調に増えた。


 一方、ヴランケン・ポメリー・モノポールの2021年の連結売り上げ高は、3億400万ユーロで、2020年比23.1%増、2019年比9.7%増と急回復した。


 2021年のシャンパーニュの売り上げは、2020年比32.6%増、2019年比13.7%増の2億5630万ユーロとなる見込み。ポメリー&グレノ、ヴランケン、エイドシック&COが大幅に増加した。


 輸出の比率は2020年の60%から67%に増えた。北米、オーストラリア、日本、ヨーロッパ諸国と、世界各地で売り上げが需要が増えている。


オフトレードの強い輸出が全体を牽引


 シャンパーニュ委員会によると、2021年のシャンパーニュ出荷量は3億2180万本と確定され、輸出量は約1億8000万本と新記録を達成した。

 

 国別出荷量は2月に発表されるが、ホテルやレストランが完全回復していない状況で、オフトレードの発達している米国、英国、オーストラリアが牽引したと見られる。


 国内向けを含む全体の出荷量は、パンデミックの影響を受けた初年度の2020年の2億4500万本と比較して31.8%増加し、2019年の2億9750万本と比較しても8.2%増えた。


 輸出量は37.5%増の1億7900万本で、シャンパーニュの輸出量が過去最高だった2019年の1億5596万本を約2400万本上回る15.3%増だった。


 一方、フランス国内向けは、2020年より25.3%増えて、2019年と同水準の1億4190万本となった。フランス市場は、2010年の1億8510万本以降は、2021年を除いて減少傾向にある。


 輸出市場の約8割を占めるメゾン(ネゴシアン)の2021年出荷量は、フランス国内で24.7%増の7820万本、輸出は36.1%増の1億5610万本で、全体の出荷量は32%増の2億3440万本だった。


 一方、グローワー全体の2021年出荷量は5800万本で、2020年比27.3%増、2019年比5.2%増となった。輸出は大きく回復し1150万本。2020年比55%増、2019年比39.6%増と目覚ましい水準にある。


 これに対して、グローワーの2021年国内出荷量は2020年の収量減の影響を受けて、国内出荷量は2020年比21.9%増の4650万本となったものの、2019年比で0.8%とわずかに減少した。

(C)CIVC

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