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フランスで最初に認定された原産地統制呼称(Les Appellations d’origine contrôlée=AOC)が今年、90周年を迎えて、ワイン・パリ見本市で祝賀会が行われた。フランスワインを学ぶ人には欠かせない、最初の入口となる制度を改めてまとめておこう。
1936年5月15日の法令により、フランスで最初の6つの原産地統制呼称(AOC)が正式に承認された。この法令により、品質と特性が原産地のテロワールに依存する農産物を保護するための法的枠組みが確立された。
フランスには370種のAOCワインがあるが、1936年に60種が作られた。ワイン用の最初の呼称は以下の6つ。
ARBOIS
CASSIS
CHATEAUNEUF-DU-PAPE
COGNAC
MONBAZILLAC
TAVEL
産地の区分を定める法律は、1905年8月1日に制定された。ジロンド県選出の上院議員で元農務大臣のジョゼフ・カピュスが推進役を果たした。1935年7月30日に、ワインとスピリッツの原産地呼称に関する国家委員会が設立された。
1936年にAOCの法令が発布されて、農産物保護の枠組みが確立された。委員会は1947年に「国立原産地呼称研究所」(INAO)となった。委員長はシャトー・ヌフ・デュ・パプのピエール・ル・ロワ・ド・ブワゾマリエ男爵が務めた。
産地を偽装するワインや不正が相次いで、高級ワインの価値が下落するのを防ごうという狙いがあった。シャンパーニュでオーブ県が産地から除外されたのをきっかけに起きた2011年の暴動などの混乱も背景にある。
カピュスは「数え切れないほどの不正行為によって、フランスの主要な富と国の栄光の1つが失われようとしていた深刻な危機を終わらせるために生産者から要求された」と回想している。
最初の6つのAOCに続いて、5月31日にFrontignan、6月29日にChampagne、8月6日にQuincy、9月11日、11月14日、12月8日付けの法令で、Pommard、Beaune、Saint-Émilion、 Morgon、Sancerre、Sauternesが認められた。
ブドウ品種、栽培手法、収穫量、地理的な制限などを定めたAOCは、イタリアやスペインの産地規制のモデルとなった。
EUが制定した地理的表示保護制度により、AOCはAOPに統合されたが、フランスではAOCの表記も認められている。
今回の祝賀会ではシャトーヌフ・デュ・パプ、アルボワのヴァン・ジョーヌの垂直試飲会が行われた。各地で100周年記念イベントが計画されている。
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