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ブルゴーニュの2022年は2020年代で2020年と並ぶ優れたヴィンテージだ。質と量の両方で恵まれた。構造とバランスに優れて早くから楽しめるが、中期的な熟成も可能だ。「ニュー・クラシック」と呼ぶ造り手もいる。市場から消えつつあるが今ならまだ手に入るだろう。
2022年の生育期は記録的な暑さと日照量に見舞われたが、2020年のワインほど暑さを感じさせない。アルコール度は2020年よりやや低めで、ジューシーな酸が残っている。干ばつが課題だったが、6月に嵐があり、ジュブレ・シャンベルタンは洪水に見舞われた。8月後半の雨もあって土壌の保水量が保たれた。
ブドウの果実味は熟していて、酸味とタンニンも熟している。地球温暖化と古き良きブルゴーニュの美点の両方を備えている。凝縮度の強い2020年のように長期熟成が可能かどうかわからないが、ほとんどのワインが購入から数年以内に開けられる現状を考えれば、手の届くうちに買うのはいいアイデアだろう。
DRCの水平試飲で比較すると、2020年はたっぷりした肉厚さで勝るのに対し、2022年は完熟した上質なタンニンに支えられて、酸度と熟度のバランスが素晴らしかった。オベール・ド・ヴィレーヌはヴィンテージ・レポートで「1959年を想起させる」と評した。世紀のヴィンテージ」と評価される1959年は若いうちから訴えかけて、熟成ポテンシャルがあると見なされてきた。
そうはいっても、人気ドメーヌの2022年の市場在庫はそう多くない。生産量の多いネゴシアン物を探すのも1つの手だろう。先日、ルイ・ジャドの2022年を試飲する機会があった。プリムール販売している2024年の価格、品質と比べても、買うべきワインは少なくなかった。
「メゾン・ルイ・ジャド シャブリ・プルミエクリュ モンテ・ド・トネール 2022」(Maison Louis Jadot Chablis 1er Cru Montee de Tonnerre 2022)は白桃、洋ナシ、濡れた石、キレのいい酸、まろやかな果実味、チョーキーで心地よい緊張感が走っている。1万1000円。
「ドメーヌJ.A.フェレ プイイ・フュイッセ プルミエクリュ クロ・ド・ジャンヌ 2022」(Domaine J. A. Ferret Pouilly-Fuissé 1er Cru Clos de Jeanne 2022)は白い花、白桃、ジンジャー、アーモンド、ふくよかな果実味がさわやかな酸と調和している。アプローチャブル。ルイ・ジャドが2008年に買収し有機認証に転換した。醸造責任者を務めるオードリー・ブラッチーニが8月22日に収穫を始めた。1万5000円。90点。
「ファミーユ・ガジェ ボーヌ・プルミエクリュ グレーヴ ル・クロ・ブラン 2022」(Famille Gagey Beaune Premier Cru Greves Le Clos Blanc 2022)は白い花、洋ナシ、プラム、繊細な酸の奥にふくよかな果実を秘めている。力強いがバランスがとれていて、アーシーなタッチ、塩気を帯びた余韻。赤で名高いグレーヴから産する白。1万7000円。92点。
「ドメーヌ・デュック・ド・マジェンタ ピュリニー・モンラッシェ・プルミエクリュ クロ・ド・ラ・ガレンヌ 2022」 (Domaine Duc de Magenta Puligny-Montrachet 1er Cru Clos de la Garenne 2022)は繊細でキレのある酸味、レモンオイル、濡れた石、ピュリニー・モンラッシェらしく、引き締まっている。塩気とミネラル感の共鳴する余韻が長い。デュック・ド・マジェンタ家と長期提携している。フォラティエールに隣接する0.84haの区画。3万3000円。93点。
「ファミーユ・ガジェ マルサネ ル・シャピトル 2022」(Famille Gagey Marsannay Le Chapitre 2022)は2019年にブルゴーニュ・ル・シャピトルから昇格した。生き生きしたストロベリー、さわやかな酸味、軽やかなタンニン、しなやかで、冷涼感がある。7500円。88点。
「エリティエ・ルイ・ジャド ボーヌ・プルミエクリュ クロ・デ・ズルシュール 2022」(Héritiers Louis Jadot Beaune 1er Cru Clos des Ursules 2022)はレッドチェリー、プラム、オレンジの皮、きめ細かいタンニン、しっかりした骨格。しなやかでバランスがとれている。グリップのある余韻。92点。
エリティエ・ルイ・ジャド コルトン・プージェ 2022」 (Heritiers Louis Jadot Corton Pougets 2022)はレッドチェリー、ダークプラム、ザクロ、オレンジの皮、スモーキーで骨格がしっかりしている。しなやかなタンニン、力強く、砕いた石のミネラル感。スモーキーな余韻にバラの花弁がまとわりつく。ルイ・ジャドはコルトン・プージェに約3haの畑を所有し、1.2haにピノ・ノワールを植えている。標高の高い区画のシャルドネからコルトン・シャルルマーニュが生まれる。2万9000円。94点。
輸入元は日本リカー。
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