食の宝庫ジョージア、新鮮素材生かしたヘルシーな料理

　ジョージアは食の宝庫でもある。フランスやイタリアのように華美な料理はないが、自然の恵みを素直に生かしたヘルシーな伝統料理が楽しめる。
　ヨーグルトとチーズに、生ハーブ、キューリ、トマトなどを合わせたサラダは、必ず食卓に乗る。肉料理は豚が主体で、炭でローストしたり、ゆでたりする。塩とスパイスをきかせた素朴な味付けだが、新鮮な素材のよさがたんのうできる。鶏はスープにするのが定番。粉ものもおいしい。イタリアのチャパタに似たパンは、塩味がきいていて、粉のうまみが口中に広がる。デザートは、摘みたてのイチゴかチェリーで、あっさりと締めくくる。
　どのワイナリーに行っても、試飲の際にチーズやハムが大量に用意されている。ワインだけを飲む習慣はないようで、これは困りものなのだが、試飲の後には、これらの料理を食べながら、乾杯を繰り返す。それがジョージア流なのだ。出てくる料理はどこでも似通っていて、ジョージアの代表料理を繰り返し目にすることになる。
　ワイン観光に力を入れて、ホテルやレストランを新設するワイナリーも多い。ヨーロッパの代表的な産地には珍しい人間的なおもてなしは、ジョージアワインの拡大とともに人気を集めるだろう。どこでも出てくる代表的な料理の一部を紹介する。